我々はどんな物を口にしてきたのか？

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審査部１０年、営業店融資９年、通算２万件以上の決算書を審査。
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広範囲の業種を担当し、金融庁の本検査、信用格付、自己査定マニュアル作成
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　　“我々はどんな物を口にしてきたのか”　　　　　　　　2007.7.20

雪印の牛乳に始まり、最近ではミートホープ牛肉以外の混入、マルハ子会社の北九州食品マグロの消費期限切れ使用、パロマやリンナイのガス湯沸かし器の欠陥、ほとんどが内部告発によるものらしい。

背景には終身雇用制度が崩れ、会社に対するロイヤリティー（忠誠心）が薄れたことや転職がマイナスなイメージでなくなり、第二新卒の市場などもあることなどが挙げられると思います。

終身雇用の頃は正義感を持っていても、内部告発などしたら会社に入られなくなる怖さ故、自分の正義心を押し殺してきた人も沢山いたような気がしますし、雪印のように、管理状態のずさんさを知りながら回収した牛乳を再利用していたのを見ていた従業員は、自社の牛乳を飲んでいたのでしょうか？たぶん他のメーカーのものを飲んでいた気がします。

　今迄こういうことは、利益を上げる手段として、多く会社で大なり小なりあったと考える方が自然です。いままで自分たちはどんなものを口にしてきたのかと思うとちょっと不安になります。会社の正義と社会の正義は違うのが当たり前の国でしたものね！！新聞でも組織ぐるみの犯行とか公務員の裏金なども皆で組織防衛のため、自分の利得のため口裏を合わせてきたケースはいやというほど見聞きしてきましたものね。でも内部告発で会社というひとつ集団の中で密かに行なわれてきたことが、正常な感覚を持つ人が告発することは少し安心な材料で、同じことをしてきた企業等は「他山の石」として是非改めてほしいものだと思います。

　すこし話は離れますが、「アエラ」７．２３号に中国からの輸入品の食品衛生法違反事例（３０４件）が載っていました。メーカーの名前は載っていませんが、掲載されている食品を見ると普段良く口にするものが並んでいるではありませんか？食品関係の方に対処を聞いた所、同じメーカーの同じ食品を続けて食べないことだそうです。リスク分散ですね。なかなか製品から有害物質を探しだすのは大変なのだそうです。
　
結局色々なことが利益至上主義の生んだ弊害や悪しき慣習であることには間違いがありません。
銀行、保険、証券も金融庁から業務停止を受けたのも、ある意味根っこは同じですよね。個人的には顧客志向徹した企業が最後は勝ち残る気がするんですけどね・・・きれい事ばかりじゃ行かないことも分かるんですけどね。でもそれじゃこの国の未来は暗いですよね。

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中小企業にとって、銀行取引は生命線です。第一義には企業自身の増収・増益が一番です。これがつづけば資金的な心配はあまりないですよね！！けれどそうでない所は借入頼りです。昔は運転資金が足りなくなると借り、借入の本数が増えると複数の借入を一本化すること良くしてましたよね。でも、今は銀行も信用金庫も借入をまとめることはリ・スケジュールになるため、したがりません。口数が増えると返済金が増えて資金繰りが苦しくなるのです。そこで今迄ようなの経理的な専門性だけではだめで、きちんとした財務戦略が要求される時代になったと考えるべきだと思います。
銀行の態度が冷たくなったとか、方針がわからないなど、銀行取引で悩んでいらっしゃる社長さんメールでも質問をお受けしますし、実際に決算書の分析もお受けいたします。
きっと銀行の評価が上がるとおもいますよ！！儲かってしょうがないという企業の方は必要ないでしょうけど。
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